スタッドレスタイヤの性能について
今回実際に購入して調査したタイヤは、オートバックスで売られている格安スタッドレスタイヤの「North Trek N3i」です。
このタイヤはダンロップ(住友ゴム)が製造しているもので、それをオートバックスがプライベートブランドとして販売しています。
タイヤの素材は旧タイプのウィンターマックスの技術を用いたゴムを使っているため、タイヤの硬度は比較的柔らかめな方になってきます。
とは言うものの、同じオートバックスのPBスタッドレスタイヤ「アイスエスポルテ」はブリジストンの発泡ゴムを使っているため、それに比べると若干硬めという印象です。
ただ、スタッドレスタイヤが柔らかいということはそれだけ摩耗が進みやすい(溝がなくなりやすい)ということでもあり、まだタイヤは柔らかいのに残り溝がなくなってしまってタイヤ交換しなければならなくなるというケースも考えられます。
そのため、ノーストレックNi3は雪上や氷上中心の使い方ではなく、都市部などの乾燥路面中心の使い方に適しているタイヤだと言えると思います。
実際に装着してみた感想
今回はこのタイヤをエルグランド(E51)に実際に装着して、約3年(約1.5万km)ほど使用しました。
実際に装着して見た感想としては、乾燥やウェット路面に関しては普通のスタッドレスタイヤと同じような印象で、どのスタッドレスも同じですがロードノイズは大きめです。
ゴムが柔らかいスタッドレスタイヤはロードノイズが大きくなってしまいますが、逆に、激安のアジアンタイヤのスタッドレスタイヤの場合、タイヤが硬すぎてロードノイズが小さいということもあります。
氷上での制動力を出すということを考えると、このロードノイズが大きい(といっても有名ブランドのスタッドレスタイヤと同じ程度)のは、しょうがないことだと思います。
気になる雪上の性能ですが、体感的には有名ブランドのものとほとんど変わらないという感じです。
精密に走行試験をやれば多少の性能差(数%レベル)はあるのかもしれませんが、普通に雪山にスキーに行って帰ってくるという使い方ぐらいまでは全く問題ありませんでした。
上の写真のようなアイスバーンも走行しましたが、以前使っていた国産の有名ブランドのものと同じレベルの制動力でした。
アイスバーンの上なので他のスタッドレスタイヤと同じように、基本的に急ハンドル、急ブレーキは受け付けませんが、ポンピングブレーキ、スピードを落としてゆっくり走行すれば、夏タイヤのように全く動けなくなるということはなく、ちゃんとアイスバーンを抜け出し走行し始めることができました。
タイヤの性能という面では、特に優れた点があるというわけではなさそうですが、逆に悪い点が目立つということもなさそうです。
次のページでは、このタイヤを数年使い続けた後の耐久性についてお話していきます。